財布の中で折れてた1万円札、端が少し裂けてた朝のこと
朝、コンビニで支払おうとして出した1万円札の端が、1センチくらい裂けていた。店員さんに渡す前に気づいて、一瞬手が止まった。使えるのか、使えないのか。断られたら恥ずかしいし、かといって引っ込めるのも変だし…という数秒間の迷い、けっこう多くの人が経験してると思う。
結果としてそのまま渡して、普通に使えた。でもあの判断、根拠がなかった。なんとなく大丈夫だろうという直感だけで動いていた。正確な基準を知っていれば、あの数秒の迷いはなかった。
日本銀行が定める3分の2ルールが全ての基準になる
破れたお札が使えるかどうか、日本銀行が明確な基準を公開している。
破れたお札は表裏面があることを条件に引き換え可能で、破損の面積によって引き換え額が変わる。面積の3分の2以上が使用できる状態の場合は全額として引き換えられる。破れていない面積が5分の2以上3分の2未満の場合、引き換え額は半額になる。
つまり3分の2以上残っていれば全額、5分の2以上あれば半額。5分の2を下回ると引き換えてもらえない。端が1センチ裂けた程度なら余裕で3分の2以上あるから、全額として使える。問題なし。あの朝の迷いは、この知識がなかっただけだった。
お店のレジで断られる可能性はある、でも法律上は使える
日本銀行の基準で使えると言っても、現実のレジで断られるケースはある。法律上は損傷が軽微なら通貨として有効だが、店員の判断に委ねられる部分が大きい。ATMに至っては機械が読み取れずに弾かれる可能性が高い。
ATMではお札の読み取り機能によって破れや汚れのあるお札は排出されることがある。特に端が破れていたり、テープなどで補修されている場合は認識されにくく、入金処理ができない可能性が高い。
テープで補修したお札をATMに入れると弾かれる。しかも銀行窓口でテープ補修したものは、テープを剥がす作業が必要になるから受け取りを断られることもある。補修するときは粘着力の弱いテープを使う、というのが日本銀行の推奨。強粘着テープは逆効果になる。
シュレッダー事故のお札は諦めなくていい話
細かく裂けた、洗濯してぐちゃぐちゃになった、火で焦げた。こういう場合はどうなるのか。
バラバラでも貼り合わせれば判断してもらえる
シュレッダー等により細かく裁断されたものを含め、破れた銀行券については、できる限り各片を貼り合わせて持ち込むことが求められる。細かく裁断されたままの状態では、同一の銀行券の紙片であると認められないとして失効と判断することがある。
バラバラでも、同じお札の破片だと証明できれば引き換えてもらえる可能性がある。記番号の確認、模様の突合せ、色合いの確認などで鑑定される。バラバラのままだと同じお札かどうかわからないから、まず貼り合わせる作業が必要。面倒だけど、諦める前にやる価値がある。
燃えた灰も持っていけばいい場合がある
焼けたお札の灰を日本銀行に持ち込んだ事例がある。箱に入れて原型を崩さない状態で持ち込めば、鑑定してもらえる可能性がある。もちろん引き換えの保証はないけれど、ゴミ箱に捨てる前に一度窓口に相談するという選択肢がある。
日本銀行の窓口は本店とすべての支店で対応している。近くに支店があれば、損傷の程度にかかわらず一度持ち込んでみる方が損がない。手数料もかからない。
知らなかった人が多いお金の雑学として使える
3分の2ルールを知っている人は意外と少ない。日本人全員が毎日使うお金の話なのに、正確な基準を知らないまま感覚で判断している人がほとんど。
財布に破れたお札が入っていたとき、どうする派?で話が動く
破れたお札が財布に入っていたら、使う?どこかで交換してもらう?という問いを誰かに投げると、それぞれの対処法が出てくる。そのまま使う派、銀行に行く派、ATMに入れてみる派弾かれる可能性があるのに、なんとなく使えないと思って持て余している派。
3分の2以上残っていれば全額として交換してもらえる、しかも無料、という情報をそこで渡すと、知らなかった、という反応が確実に返ってくる。そのまま会話が続く。
シュレッダー事故の話のインパクト
バラバラにシュレッダーしてしまったお金も、貼り合わせれば引き換えてもらえる可能性があるという話、インパクトが強い。え、そんなことできるの?という反応になる。実際にシュレッダー事故でお金を無駄にしたことがある人は一定数いて、知っていれば助かった、という話が出てくる。
世界のお札の交換基準が国によってまったく違う話
日本は3分の2ルールだけど、アメリカは50パーセント以上残っていれば全額交換という基準。イギリスは元の状態が確認できれば交換可能という運用。基準が国ごとに違う。海外旅行でお札を破いてしまったとき、その国の基準を知っているかどうかで対処が変わる。旅行の話をしている流れでこの話を出すと、知らなかった、という反応と一緒に旅先のお金エピソードが出てくることが多い。
お金は全員が毎日使う。使い慣れているから知っているようで、実は正確な知識を持っていない。そのギャップを突く話題は、雑談の中で確実に相手の興味を引く。破れたお札という身近な経験と、3分の2という具体的な数字の組み合わせが、記憶に残る話題になる。

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