温泉から上がったら髪がギシギシになった日
旅行先の硫黄泉に入って、せっかくだから温泉のお湯で髪も洗おうと思った。備え付けのシャンプーで洗って、温泉のシャワーで流した。上がったあと、髪を乾かしたらギシギシになっていた。指が通らない。なんだこれ、という感じだった。
温泉って美容にいいイメージがあったのに、髪はむしろ悪くなった。調べると、温泉の種類によっては髪を洗わない方がいい、という話が出てきた。良かれと思ってやったことが逆効果だった。
硫黄や鉄分を含む温泉は髪に良くない
酸性の温泉でもあまり強いものは髪の毛に良くないし、鉄分や硫黄などの成分を含んだ温泉も髪にはあまり良くないと言われている。そのため温泉に入った時でも温泉水で洗うのは顔や体だけにしておくことが大切。髪の毛を洗うときには温泉水は使わず真湯を使って洗うのが望ましい。
温泉成分が髪に良くないものがある。特に硫黄泉と鉄分を含む温泉、強い酸性の温泉。これらの成分が髪の表面のキューティクルや内部のタンパク質に作用して、ギシギシ感を生む。あの旅館でギシギシになったのは硫黄泉だったから。温泉のお湯で洗うのではなく、真湯、つまり水道水で洗うのが髪には優しい。
硫黄泉が頭皮にはいいのに髪には悪いという矛盾
硫黄泉は頭皮の殺菌や血行促進に優れているが繰り返し入浴すると髪の水分が失われやすく乾燥やごわつきの原因になることもある。温泉水に含まれるミネラルや硫黄成分には頭皮の毛穴を清潔に保ち皮脂バランスを整える作用がある。特に硫黄泉は殺菌・抗炎症作用が強く頭皮のべたつきやかゆみに悩む人におすすめ。
ここが面白いところで、硫黄泉は頭皮にはいい。殺菌作用があって、毛穴をきれいにして、皮脂バランスを整える。フケやかゆみに悩む人には向いている。でも同じ成分が、髪の毛そのものには水分を奪う方向に働く。頭皮にはプラス、髪にはマイナス。同じ温泉が部位によって逆の作用をする。だから頭皮は温泉成分の恩恵を受けつつ、髪は守る、という両立が理想になる。
サラサラになる温泉もあるという話
全部の温泉が髪を傷めるわけではない。逆にサラサラになる温泉もある。
アルカリ性の温泉は髪がツルツルになる
温泉に入った後髪がパサパサ・ギシギシになると感じる人もいれば逆にサラサラになるケースもある。これは温泉水のpHや成分が髪のキューティクルや内部たんぱく質に与える影響によるもの。
美肌の湯と呼ばれるアルカリ性の温泉は、髪もツルツルになることがある。アルカリ性が古い角質や皮脂を溶かす作用があって、髪の表面がなめらかになる。ただしアルカリ性が強すぎると今度はキューティクルが開いてパサつく原因にもなる。pHのバランス次第で、サラサラにもギシギシにもなる。温泉によって髪の仕上がりが全然違うのは、この成分とpHの差から来ている。
でも全く洗わないのは衛生的にダメ
髪に良くないなら全く洗わなければいい、とはならない。
温泉で髪を洗うタイミングや頻度は多くの人が悩むポイント。1日程度なら問題ないが長期間洗わないのは衛生上おすすめできない。短時間の利用でも汗や皮脂が気になる場合はシャンプーを利用する。
温泉で髪を洗わずに帰って、頭皮がかゆくなった、という体験談もある。汗や皮脂が残ると頭皮環境が悪化する。1日くらいなら洗わなくても平気だけど、何日も洗わないのは別の問題を生む。髪を守ることと、頭皮を清潔に保つことのバランスを取る必要がある。
正しいのは真湯で洗って自宅で保湿
入浴後はすぐに髪を水道水で洗い流す。トリートメントやヘアオイルで保湿する。吸水性の高いタオルで優しく水分を拭き取る。これらのポイントを押さえることで髪のパサつきやダメージを最小限に抑えることができる。
温泉のお湯で髪を洗ったら、最後に水道水で流す。これだけでギシギシ感がかなり変わる。そしてトリートメントで保湿する。湯船に髪をつけないようにタオルでまとめるのも、髪を守るうえで効果がある。マナーとしても、髪を湯船につけないのは他の利用者への配慮になる。髪を守ることがマナーにもなる、一石二鳥。
この話が会話のタネになる理由
温泉に行ったことがない人はほぼいない。温泉好きなら特に刺さる話題で、しかも知らなかった人が多い。
温泉で髪がギシギシになった経験が共有される
温泉で髪洗ったらギシギシになったことない?という問いを投げると、ある、という人が出てくる。あれ何でなんだろう、と思っていた人に、硫黄泉や鉄分の温泉成分が髪のタンパク質に作用するから、という説明をすると、そういうことだったのか、という反応になる。経験はあるけど理由を知らない、というパターンに情報を渡せる。
頭皮にはいいのに髪には悪いという逆転が面白い
同じ硫黄泉が頭皮にはいいのに髪には悪い、という矛盾が話として面白い。同じものが部位によって逆の作用をする、という構造は、かいわれの濡れ衣の話や貧乏ゆすりの話と同じで、見方によって評価が変わるテーマ。温泉成分の話から、お気に入りの温泉地の話、泉質の好みの話に広がっていく。温泉好き同士なら、どこの温泉が髪がツルツルになったか、という体験談合戦になることもある。雑学が体験談を引き出す、雑談として一番盛り上がる展開になる。

コメント