冷蔵庫の奥から出てきた麦茶、いつ作ったか思い出せない
夏の話。冷蔵庫を開けたら麦茶のポットがあった。でも、これいつ作ったやつだっけ。3日前?それとも5日前?思い出せない。見た目は普通。においも特に変じゃない。でも記憶が曖昧で、飲んでいいのか捨てるべきか迷った。
お茶って腐らないイメージがあった。抗菌作用があるって聞くし。でも調べたら、その思い込みがけっこう危なかった。特に麦茶は傷みやすい部類で、しかも沸かしたお茶は何日まで、という基準を知らないまま飲んでいた。
冷蔵庫で長くて3日が目安
沸かしたお茶は傷みにくいという考え方が一般的だが作った工程や室温などの条件に左右される。目安は冷蔵庫保存で長くて3日までにしておく。5日目までは細菌数、味とともに問題なく飲めるが安心して飲むためにも保存して飲むのは3日までにしておく。
3日。思ったより短い。5日目でも飲めなくはないけど、安全を考えると3日が線引き。冷蔵庫に入れているから大丈夫、という安心感が過信になりやすい。冷蔵庫の中でも菌は完全には止まらない。ゆっくりだけど増えていく。
お茶には抗菌作用があるため傷みにくいと勘違いしやすいが菌の栄養になる成分も含まれており決して痛みにくいことはない。特にボトルなどに直接口をつけて飲んだうえで常温で保存した場合雑菌は急速に増える。口をつけずに冷蔵庫で保存した場合でも2から3日を目安に飲みきるのが良い。
抗菌作用があるから腐らない、という思い込みが一番危ない。カテキンには確かに抗菌作用があるけど、お茶には菌の餌になる成分も入っている。トータルで見ると、腐らない飲み物ではない。
ペットボトルに直接口をつけて飲むと一気に菌が増える
直飲みが一番危険。口の中の雑菌がボトルの中に入って、そこで増殖する。ペットボトルのお茶を飲みかけで放置すると、唾液由来の菌がお茶の中で繁殖する。コップに移して飲めば、ボトルの中身は汚染されない。同じお茶でも、飲み方で日持ちが全然違う。直飲みしたペットボトルは、その日のうちに飲み切るのが安全。
麦茶が一番腐りやすい、緑茶は比較的もつという話
全部のお茶が同じ日持ちではない。茶葉の種類で大きく変わる。
でんぷんを含む麦茶は雑菌が増えやすい
麦茶など穀物系はでんぷんが多く雑菌が増えやすいため劣化が早い傾向。緑茶・烏龍茶はカテキンの作用で比較的もつ。
麦茶は大麦から作るから、でんぷんが溶け出している。そのでんぷんが菌の餌になる。だから麦茶は他のお茶より傷みやすい。夏に家でよく作る麦茶が、実は一番腐りやすいお茶だった、という話。
ティーパックを水やお湯に長く浸しすぎると逆に麦茶の味を損ねることがある。その理由はティーパックから出るデンプン質が雑菌の増える原因になるから。沸騰したお湯でティーパックを10分から1時間程度入れておくという時間を守り時間が来たら早めに取り出す。原料のデンプンが雑菌の餌になり得る。
ティーパックを入れっぱなしにすると、でんぷんが出続けて菌の餌が増える。出がらしを早めに取り出すだけで、麦茶の日持ちが変わる。これを知らずにパックを入れたまま冷蔵庫に放置している人は多い。
カテキンが多い緑茶やウーロン茶は比較的長持ち
緑茶やウーロン茶はカテキンの抗菌作用がでんぷんの少なさと相まって、麦茶よりは傷みにくい。とはいえ口をつけずに冷蔵保存して2〜3日が目安なのは同じ。麦茶より少しマシ、という程度で、油断はできない。
常温に置くのが一番ダメな理由
急冷はできなくても常温で保存しないことが大切。作った緑茶は必ず冷蔵庫に入れて保管する。雑菌が最も増殖しやすい温度は25から35度と言われているため特に夏は注意が必要。表面に膜状のものができていたり沈殿物が見えたりした場合は痛んでいるサインである可能性が高いので飲むのをやめておく。
25度から35度が菌の増殖ゾーン。夏の室温がまさにこの範囲。沸かしたお茶を常温で冷ましてから冷蔵庫に入れる、という習慣がよくない。冷ます間に菌が増える。
作った麦茶はすぐに保管用の容器に移しその後容器を氷水につけて早く冷やす。特に菌が増えやすい30度から40度の温度を素早く下げることが大切。まだ温かいままで冷蔵庫に入れると冷蔵庫の中の温度を上げてしまい他の食品を傷めることになる。
氷水で急冷してから冷蔵庫へ。この一手間が日持ちを変える。熱いまま入れると庫内が温まって他の食品にも悪影響。スープやご飯の保存と同じで、急冷が鍵になる。
腐ったお茶のサインを知っておく
腐っている麦茶の判断の目安はぬめりがある、カビ臭い、酸味がある、白いものが浮遊しているなど。冬など室温が10度以下なら一晩常温で放置していても大丈夫だが30度以上は2から3時間で傷む。
ぬめり、酸っぱいにおい、白い浮遊物、表面の膜。どれかが出ていたら飲まない。見た目もにおいも普通でも、3日を超えたら念のため捨てる。判断に迷ったら飲まない、が基本。
この話が会話のタネになる理由
お茶を家で作る人は多い。特に夏の麦茶は定番。でも何日もつかを正確に知っている人は少ない。
麦茶が一番腐りやすいという意外性
お茶って腐らないと思ってた、という人に、麦茶はでんぷんが多くて一番傷みやすいんだよ、という話をすると、え、そうなの、という反応になる。緑茶はカテキンで比較的もつけど麦茶は別、という違いを知っている人は少ない。抗菌作用があるから安心、という思い込みが覆される構造は刺さりやすい。
直飲みで一気に菌が増える話が行動を変える
ペットボトルに直接口をつけて飲むと菌が一気に増える、という話は、心当たりがある人が多い。夏に部活や仕事でペットボトルを持ち歩いて、口をつけて飲んで、ぬるくなったのを夕方まで飲んでいた、というあるある。これがいかに危ないかを知ると、次から飲み方を変える人が出てくる。スープやご飯の常温放置の話と同じで、知識がその日の行動に直結する。話して喜ばれる実用的な雑学になる。

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