家に帰ってレシートを見たら、1品足りなかった
スーパーで4品買ったはずなのに、レシートに3品しか載っていない。え、あれどこ行った?と思って袋を確認したら、ちゃんと入っていた。レジで通し忘れられていた。
その瞬間、頭の中で二つの声が同時に出た。戻って言わなきゃ、という声と、でももう家に帰ってきてるし…という声。金額は200円くらいだった。その葛藤、正直に書く。しばらく悩んで、翌日店に行って支払った。でも言わなかったとしたら、どうなっていたのか。
気づいて黙っていた場合、遺失物等横領罪になる可能性がある
商品の持ち去りに気づいたにもかかわらず、そのまま自分のものにしてしまった場合、刑法38章横領の罪、遺失物等横領に問われる可能性がある。遺失物等横領とは本来の持ち主の占有から離れたものを自分のものにすることを指す。遺失物等横領の刑罰は、1年以下の懲役または10万円以下の罰金、もしくは科料となる。
気づいていなかった場合はセーフ。問題は気づいていた場合で、知っていてそのままにしたなら、法律的にはアウトになりうる。200円の商品でも、法律の文言としては横領に該当する行為になる。
通し忘れに気づいていながら何も行動をしなかった場合は、後に万引きと判断される可能性がある。計算が合わないと不審に思った店側が防犯カメラをチェックすれば、未精算で商品を持ち帰った事実が明白になる。そのまま放置すれば後日警察に通報され、窃盗罪で捜査や逮捕に至るケースも考えられる。たとえ少額の商品でも、わざと盗んだと判断されれば刑事事件に発展し前科がつくリスクがある。
防犯カメラの話が出てくると急に現実感が出る。気づかなかった、という言い訳が通じないのは、カメラが一部始終を記録しているから。レジ前での行動、商品をバッグに入れる動作、そのままゲートを出る瞬間。全部映っている。
故意でなければ罪には問われない、という原則があるが
基本的にどのケースでも、故意でなければレジの通し忘れや精算忘れで罪に問われることはない。刑法38条1項の本文が罪を犯す意思がない行為は罰しないと定めているので、窃盗罪を犯す意思がない事例には窃盗罪が成立しない。
知らずに通し忘れたまま帰った、気づいていなかった、というのは故意がないからセーフ。問題は気づいた後どうするか。気づいた瞬間から、故意かどうかの問われ方が変わる。気づいた上で何もしなかった、となると話が変わってくる。この分岐点が大事。
セルフレジの普及でこのトラブルが急増している話
店員がいるレジなら店側のミスが明確。でもセルフレジだと客が自分で通す構造だから、通し忘れの責任の所在が曖昧になる。
セルフレジでうっかり通し忘れた場合の正しい対応
セルフレジで商品を通し忘れたら、気づいた時点で店舗に連絡するのがもっともよい対処法。後日気付いた場合でも、商品代金を支払えば罪に問われることはない。あまりに悪質であれば店舗側が被害届を提出することもできるが、初犯の場合やわざと商品を持ち去った証拠がない場合は罪に問われないケースが多い。
後日でも支払えば罪に問われないケースが多い、という話は救済になる。気づいたのが数日後でも、黙って放置するより連絡して支払うほうが確実にリスクが下がる。その行動が誠実さの証拠として評価される。
店員がいるレジで通し忘れがあった場合、客側の義務はどうなるか
店員のミスで通し忘れが起きた場合、客が申告する法的義務があるかどうかは曖昧な部分がある。民事的には、代金を支払わずに商品を得ることは不当利得に当たる可能性があり、店側が請求すれば支払い義務が生じる。ただし、実際に請求されるケースはほぼない。
法律上の義務と道義上の判断は別の話で、法律的にグレーでも、気づいていて言わないのは道義的にどうか、という問いは残る。この線引きをどこに置くかが、人によって全然違う。
正直に言いに行った人の体験談が共感を生む
翌日スーパーに行って、昨日レジで通し忘れられた商品があって、という話をした。店員は少し困った顔をした後、確認してから対応させてください、と言って奥に引っ込んだ。数分後に戻ってきて、ありがとうございます、申し訳ございませんでした、と頭を下げながら支払いを受け付けてくれた。
その後の気分は悪くなかった。むしろすっきりした。200円のために翌日また来たのか、という判断もあったかもしれないけど、あの後味の悪さを引きずるより断然よかった。
この話が会話のタネとして強い理由
レジを使う人全員が当事者になれる話題で、しかも正解がないように見えて実は法律上の答えがある。
あなたなら言う派?言わない派?という問いの力
レジで通し忘れられていたら、言う?という問いを誰かに投げると、本音が出やすい。言う、という人と、200円くらいなら別にいいかな、という人に分かれる。その判断の違いが価値観の話になる。お店への気持ち、自分の中の正直さへの感覚、リスクの取り方。それぞれが違う。
誠実に対応することで過失であったと認めてもらいやすくなり、不要なトラブルを避けられる。この一文を出すと、言わないことのリスクが具体的になる。言わない選択がラクに見えて、実はリスクを持ち歩いていたという話。
セルフレジという新しい構造が生んだ新しい迷い
セルフレジが普及したことで、通し忘れの責任が客と店の間で曖昧になった。この新しい状況に対してどう振る舞うべきかのルールが、まだ社会的に固まっていない。みんなが少し戸惑いながら判断している。その戸惑いを共有できる話題は、共感が生まれやすい。技術が変わって、人の行動規範が追いついていない過渡期特有の話。

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